相続放棄の実例|夫の借金500万円を全額免除し生命保険金1,000万円を確保

相続放棄は原則として3か月以内にしなければならない。

相続放棄の実例 ケース1

夫の急逝後に届いた督促状。亡夫の借金500万円を「相続放棄」でゼロにした解決実例

お悩み(名古屋市在住・Yさん/60代・パート)

名古屋市在住・Yさん/60代・パート

【状況】 夫が急逝し、葬儀後に身に覚えのない借金の発覚。生命保険金1,000万円を受け取れる予定だったが、借金の返済義務が自分や子供たちに及ぶことに絶望していた。

■ 相談内容:平穏な老後を襲った、突然の「督促状」

Yさんは、二人の子供を無事に育て上げ、夫と二人で穏やかな老後を迎えようとしていた矢先、最愛のご主人が急逝されました。深い悲しみの中で葬儀を終え、ようやく今後の手続きを考え始めた頃、自宅に消費者金融から一通の督促状が届きました。

内容は「120万円を3か月滞納しているため、一括で支払え」という衝撃的なものでした。主人が借金をしていたなど夢にも思わなかったYさんは、動転して債権者(貸金業者)へ直接電話をしてしまいます。すると相手からは「相続人である奥さんに支払う義務がある」と強く迫られました。

Yさんは、ご主人が残してくれた生命保険金1,000万円があったため、当初は「118万円(元金)なら支払える」と考えていました。ところが数日後、また別の債権者から97万円の一括請求が届いたのです。

「他にもまだ借金があるかもしれない……。このままでは保険金もすべて奪われてしまう」と恐怖を感じたYさんは、専門家による「負債の徹底調査」の必要性を痛感。名古屋で実績豊富な事務所を必死に探し、代表司法書士・寺田好克が最初から最後まで直接担当する当事務所の理念に信頼を寄せ、無料相談へお越しいただきました。

解決のポイント:相続の対象となる借金をどう切り離すか?

ご相談時、当事務所が整理した「人生再建のための4つの重要課題」は以下の通りです。

  • 借金総額の徹底調査
    亡くなったご主人の負債が「どこから・いくら」あるのかを、信用情報機関への照会により正確に特定できるか。
  • プラス財産の精査
    借金だけでなく、不動産、預貯金、株式など、相続すべき価値のある財産が残っていないかを確認。
  • 相続放棄の法的判断
    借金がプラスの財産を明らかに上回る場合、3か月の期限内に「相続放棄」を選択することがベストか。
  • 生命保険金の法的な位置づけ
    相続放棄をした場合でも、1,000万円の死亡保険金を「自分(受取人)の固有の権利」として受け取ることが可能か。

現状

借金および財産の状況

借金

借入先 金額
銀行A社約134万円
消費者金融B社約118万円
消費者金融C社約97万円
消費者金融D社約78万円
消費者金融E社約42万円
消費者金融F社約31万円
合計約500万円

相続財産

項目 金額
現金約2万円
預貯金約1万円
合計約3万円

*生命保険の死亡保険金については、受取人がY様(奥様)に指定されていたため、受取人固有の権利のため相続財産には含まれません。

月々の家計の状況

収入 支出
Yさんの収入約8万円 生活費(家賃、食費等)約16万円
合計約8万円 合計 -8万円

※月々の収入から借金の返済を除いた支出合計を引くと0万円となります。これが余剰金(月々の収入から返済に充てることができる金額の基準)です。

解決のご提案|相続放棄により「借金500万円」を確実に解決

亡くなったご主人の負債状況を正確に把握するため、当事務所はまず、国内3つの信用情報機関(CIC、日本信用情報機構(JICC)、全国銀行協会(KSC))への開示請求を提案しました。

調査の結果、当初判明していた215万円を大きく上回る約500万円の負債が判明しました。プラスの財産が約3万円であるのに対し、負債があまりに過大であることから、当事務所は「相続放棄」が最適であると判断。さらに、ご主人が掛けていた1,000万円の死亡保険金についても法的な精査を行いました。

✅ 相続放棄を成功させる2つの重要診断

  • 消極財産が過大: 積極財産(プラスの財産)よりも消極財産(借金)が圧倒的に多く、相続を承認するメリットがない。
  • 死亡保険金は受取可能: 生命保険の死亡保険金は相続財産とは別の「受取人固有の権利」であるため、相続放棄をしても全額受け取ることが可能である。

「債務整理 名古屋」で20年の実績を持つ当事務所は、Yさんの今後の人生を守るため、相続放棄の手続きを進めるにあたり以下の3つの注意点を徹底してアドバイスしました。

  • 相続財産の処分禁止: 今後、新たな現金や預貯金を発見しても、一切の処分行為(使ったり処分したりすること)をしないこと。
  • 3名全員の手続き: 奥様とお子様2名の計3名全員が、「3か月以内」に家庭裁判所へ申し立てを行うこと。
  • 次順位の相続人への配慮: 3名が放棄すると、ご主人の兄弟姉妹が新たな相続人となるため、その方々へも手続きの必要性を伝え、トラブルを未然に防ぐこと。

この確実な方針により、Yさんは1,000万円の死亡保険金を老後の資金として守りつつ、500万円の負債から完全に解放されるという確信を持って手続きを依頼されました。

⚠️ 相続放棄の申し立ては「3か月以内」が絶対条件です!

相続放棄の手続きは、相続の開始を知った時から3か月以内に家庭裁判所へ申し立てなければなりません。この期間を過ぎると、原則として全ての借金を背負う「単純承認」とみなされ、放棄ができなくなります。借金があることが判明したら、一刻も早く専門家へ「判断」を仰ぐことが、解決への唯一の近道です。

当事務所の対応:信用情報機関3社への精密調査と確実な申立て

今回のYさんのケースでは、以下の4ステップで、一瞬のミスも許されない緊密な手続きを進めました。

  1. 信用情報の開示請求: 信用情報機関3社に対し、相続人からの正式な照会を行い、隠れた負債を洗い出します。
  2. 債務総額の確定: 調査結果を基に借金総額を確定し、プラス財産との比較で相続放棄の有利性を判定します。
  3. 家庭裁判所への申立て: 配偶者と子2名の計3名について、管轄の家庭裁判所へ迅速に相続放棄の申立てを行います。
  4. 受理証明書の取得と通知: 相続放棄の受理後、「相続放棄申述受理証明書」を取得。債権者へ提示して督促を完全に停止させるとともに、次順位の相続人へバトンを繋ぎます。

✅ POINT:相続放棄の重要知識

  • 相続放棄とは?
    亡くなった方の財産や借金の一切を引き継がない手続きです。手続き後は「最初から相続人ではなかった」ものとして扱われ、借金の呪縛から解放されます。
  • 相続放棄の重要なルール
    3か月の期限(熟慮期間): 相続開始を知った時から3か月以内の申し立てが必要です。
    すべての放棄: 「借金は相続しないが家はもらう」といった選択はできません。
    撤回不可: 一度受理されると、原則として取り消すことはできません。
  • 相続放棄申述受理証明書(そうぞくほうきしんじゅつじゅりしょうめいしょ)とは?
    家庭裁判所が相続放棄を正式に受理したことを公的に証明する書類です。裁判所から届く「通知書」だけでは対外的な手続きに不十分な場合もあり、万全を期すためにはこの「証明書」が必要となります。

✅ 代表司法書士・寺田からのアドバイス

「相続 名古屋」で多くの実績を持つ当事務所には、期限(3か月)が迫った状況でのご相談も多く寄せられます。

相続放棄で最も注意すべきは、財産調査を怠っている間に期限が過ぎてしまうこと、そして「不用意な遺品整理」です。故人の貴金属や家財を処分する行為が「相続を認めた」とみなされ、放棄が認められなくなる恐れがあります。期限延長の申し立てや債権者対応を含め、私共プロにお任せいただくことで、安全に「負債のない新生活」をスタートさせることが可能です。

チェックポイント

  • 相続放棄は原則として「3か月以内」にしなければならない。
  • 相続財産の調査を速やかに行わないと、申立て期限に間に合わなくなるリスクがある。
  • 相続財産の一部でも取得・処分してしまうと、相続放棄が認められなくなる恐れがある。
  • 放棄後は、次順位の相続人へ速やかに知らせることで、親族間のトラブルを防止できる。

手続きの結果

債権者 依頼時の残金 手続きの結果
銀行A社 約134万円 相続放棄により全社「返済義務ゼロ」
消費者金融B社約118万円
消費者金融C社約97万円
消費者金融D社約78万円
消費者金融E社約42万円
消費者金融F社約31万円
合計 約500万円

迅速な対応で「3か月の期限」をクリアし、借金ゼロへと導きました

相続開始から1か月が経過した段階でのご相談でしたが、当事務所は受任当日に相続人調査を開始。同時に信用情報機関3社(CIC・JICC・KSC)へ開示請求を行い、約2週間でご主人の負債総額が約500万円であることを特定しました。

その後、家庭裁判所へ相続人全員(妻・子2名)の相続放棄を申し立て、無事に受理されました。あわせて「相続放棄申述受理証明書」を取得し、各債権者へ提示することで、督促を完全にストップさせています。また、次順位の相続人となるご主人の兄弟姉妹に対しても、手続きの必要性を丁寧にお伝えし、親族間のトラブルを未然に防ぐことができました。

「保険金で返済すべき」という義務感から解放されました

Yさんは当初、「主人の借金は、受け取った生命保険金から返済しなければならないのではないか」という強い義務感と不安を感じておられました。しかし、受取人が指定されている生命保険金は相続財産ではなく「受取人固有の権利」です。相続放棄によって500万円の負債を切り離しつつ、1,000万円の保険金を老後資金として守り抜くことができたことで、安堵と希望に満ちた新生活をスタートされています。

⚠️ 相続放棄の申し立ては「3か月以内」が条件となります。 相続放棄は、相続開始を知った時から3か月以内に家庭裁判所へ申し立てる必要があります。この期間を過ぎたり、一度でも借金の一部を支払ったり(処分行為)すると、放棄が認められなくなる恐れがあります。通知が届いたら、自己判断で動く前に必ず司法書士等の専門家へご相談ください。

手続きの期間と費用

「債務整理 名古屋」で20年・1,500件超の実績を持つ当事務所では、追加費用の不安がない明朗な費用体系を採用しています。

手続き期間:
受任から全ての相続放棄手続き完了まで 約4か月
費用:
費用(当事務所報酬):307,000円
※着手金を除く。自己資金による一括払いにて精算。
※本ケースには、信用情報書類3社の詳細調査、相続人3名の相続放棄申立て代行費用がすべて含まれます。当事務所では減額報酬は一切いただきません。

今回の解決事例は、「夫の急逝後に突然発覚した多額の借金」という非常に精神的負担の大きい状況において、相続放棄の期限(3か月)を正確に見極めながら、生命保険金を“相続財産とは別の権利”として守り抜いた判断プロセスを示した実例です。

相続に借金が絡むケースでは、
・相続放棄をすべきか、限定承認を検討すべきか
・保険金・預貯金・不動産は相続財産に含まれるのか
・家族全員が放棄する必要があるのかといった点で、事案ごとに最適解が大きく異なります

同じ「相続放棄」であっても、背景や財産状況による判断の違いを実例ベースで確認したい方は、以下のページをご参照ください。

債務整理 名古屋で実際に解決できた相続・借金の実例集(総合)

相続放棄は、「借金があるから放棄すればよい」という単純な手続きではありません。実務上は、
・相続開始を「いつ知ったか」の判断
・財産調査中に処分行為と評価されるリスク
・保険金・遺族年金・未支給年金の法的扱い
・家族全員の意思統一と次順位相続人への配慮
など、一つの判断ミスが放棄失敗につながるポイントが複数存在します。

特に、今回のように借金額が大きく、かつ期限(3か月)が迫っているケースでは、自己判断で動く前に、全体像を専門家の視点で整理することが重要です。

相続放棄を含む借金問題について、どの枠組みで判断すべきかを知りたい方は、当事務所の対応方針をまとめたトップページをご確認ください。

債務整理 名古屋で相続放棄・借金問題を判断するためのトップページ

相続開始後に督促状が届いたらすぐにご相談を!
相続放棄の期限は3か月以内

よくある質問(FAQ)

Q1

夫が亡くなった後、なぜ急に借金の督促が届いたのですか?

A

亡くなった直後は債権者が死亡の事実を把握していないケースも多く、相続人が葬儀や各種手続きを進める中で、住民票や戸籍の取得をきっかけに所在調査が進み、督促が再開されることがあります。
特に、消費者金融や銀行は
・戸籍・附票の取得
・信用情報機関の調査
などを通じて相続人を特定し、相続人宛に請求を切り替えることがあります。

突然の督促が届いても、慌てて支払ったり連絡したりせず、まずは「相続すべきか」「放棄すべきか」を冷静に判断することが重要です。

Q2

借金の督促が来た場合、相続人には必ず支払義務があるのですか?

A

いいえ、必ず支払義務があるわけではありません。
相続人は、
・単純承認(すべて相続する)
・限定承認(財産の範囲内で相続する)
・相続放棄(最初から相続人でなかったことにする)
という選択肢を持っています。
借金がプラス財産を大きく上回る場合は、相続放棄をすることで借金の支払義務を法的にゼロにすることが可能です。

Q3

相続放棄には「3か月以内」という期限があると聞きましたが、いつから数えるのですか?

A

相続放棄の期限(熟慮期間)は、「相続の開始を知った日」から3か月以内とされています。
通常は
・被相続人が亡くなった日
・または、借金の存在を知った日
が起算点になりますが、事案によっては起算点が争いになるケースもあります。
期限を1日でも過ぎると、原則として相続放棄は認められません。そのため、借金の可能性が判明した時点で、速やかに専門家へ相談することが極めて重要です。

Q4

相続放棄をすると、死亡保険金も受け取れなくなりますか?

A

いいえ、原則として受け取れます。
死亡保険金は、受取人が指定されている場合には、相続財産ではなく「受取人固有の権利」とされています。
そのため、
・相続放棄をしても
・借金を相続しなくても
死亡保険金は全額受け取ることが可能です。
今回の実例でも、相続放棄により500万円の借金を切り離しつつ、1,000万円の生命保険金を老後資金として守ることができました。

Q5

相続放棄をする前に、借金を少しでも返してしまうとどうなりますか?

A

単純承認したものとみなされて相続放棄ができなくなる可能性があります。
借金の一部を支払ったり、相続財産を処分・使用したりすると、「相続を承認した」と評価され、相続放棄が認められなくなる可能性があります。
これを「処分行為」といい、たとえ善意で行った行為でも、放棄が無効になるリスクがあります。
督促が届いても、自己判断で支払いや交渉をする前に、必ず専門家へ相談してください。

Q6

相続放棄は、自分一人だけがすればよいのですか?

A

いいえ、相続人それぞれが個別に手続きを行う必要があります。
配偶者と子が相続人の場合、
・配偶者
・子ども全員
が、それぞれ家庭裁判所へ相続放棄の申立てを行う必要があります。
また、全員が放棄すると、次順位の相続人(兄弟姉妹など)に相続権が移るため、事前に事情を説明しておくことがトラブル防止につながります。

Q7

相続放棄をした後、債権者からの督促は本当に止まりますか?

A

はい、適切に手続きを行えば止まります。
家庭裁判所で相続放棄が受理されると、「相続放棄申述受理証明書」を取得できます。
この証明書を債権者へ提示することで、
・相続人に支払義務がないこと
・督促や請求ができないこと
を正式に示すことができ、督促は完全に停止します。

Q8

相続放棄をするか迷っている段階でも、相談してよいのでしょうか?

A

もちろんです。むしろ迷っている段階での相談が最も重要です。
相続放棄は、
・財産調査
・借金総額の把握
・期限管理
を正確に行わなければ、取り返しがつかなくなる手続きです。
「まだ決めていない」「借金がどれくらいあるか分からない」という状態でも問題ありません。
専門家が全体像を整理し、放棄すべきか、別の選択肢があるかを冷静に判断します。

Q9

相続放棄の相談は、どのタイミングが一番良いですか?

A

「借金の存在を知った時点」が最善です。
時間が経つほど
・期限切れ
・処分行為のリスク
・判断ミス
が増えていきます。
相続放棄はスピードと正確性が命です。少しでも不安を感じたら、早めに専門家へご相談ください。

債務整理全般の相談は今すぐ!

相続放棄は3か月の期限があります。ご相談はお早めに!

司法書士事務所LEGAL SQUAREでは、1,500件を超える債務整理の実績に基づき、債権者ごとの交渉ノウハウを熟知しています。

【司法書士事務所LEGAL SQUARE 公式チャンネル】

「家族や会社に内緒で解決」は可能なのか? 
──代表司法書士が動画で解説する「バレないための6つの鉄則」