債務整理 名古屋|保証人の支払分も含め過払い金140万円を回収した実例
過払い金請求の実例 ケース8
保証人が完済した借金でも、実際に支払った本人(保証人)であれば過払い金を請求できる実例
お悩み(名古屋市在住・Kさん/40代・会社員)
保証人が完済した借金──その過払い金は取り戻せるのか?
あなたのご家族が代わりに返済した場合、その過払い金を取り戻すことができるか、ご存知ですか?
Kさんは、消費者金融やクレジットカード会社など3社(A社・B社・C社)から、総額約300万円の借り入れをしていました。
借金の原因は主にギャンブルによるもので、10年ほど前から断続的に借入れを繰り返していたといいます。
そのうち、消費者金融A社との契約には、Kさんの実父であるMさんが連帯保証人として契約に加わっていました。しかしKさんが長期間返済を怠っていたため、Mさんが代わって10年もの間、毎月の返済を続けることになりました。
そして約1年前、MさんはそのA社への債務をようやく完済されました。Kさん自身も、残りの2社(B社・C社)への返済を終えた後、「もしかすると過払い金が発生しているのではないか」と考えるようになり、当事務所へご相談に来られたのです。
問題となるポイント
- 保証人が返済を完了した借金に、過払い金が発生していた場合でも、請求することはできるのか?
- 本人ではなく、保証人が支払った過払い金を、債務者本人が請求することは可能なのか?
- 保証人が完済してから時間が経過している場合でも、過払い金の請求期限(時効)はまだ有効なのか?
- 過去に保証人として支払いをしていたことを証明するためには、どのような資料や手続きが必要になるのか?
- 請求できる過払い金があるかどうかを、どの時点・どの契約までさかのぼって調べるべきなのか?
現状
借金及び財産の状況
借金
| 債権者 | 金額 | 取引期間・状況 |
|---|---|---|
|
消費者金融2社 約0万円
信販会社1社 約0万円
|
約0万円 |
取引期間 8年~10年
完済している債権者3社
|
| 合計 | 約0万円 |
月々の家計の状況
| 収入 | 支出 |
|---|---|
| Kさんの収入約20万円 |
生活費(家賃、食費等)約14万円
保険料、積立金約6万円
|
| 合計約20万円 | 合計約20万円 |
解決のご提案
保証人が完済した借金に過払い金が発生している場合、その返還請求を行うためには、実際に返済を行った保証人本人が請求者となる必要があります。
今回のケースでは、Kさんからのご相談内容と取引状況を確認した結果、全3社のいずれについても8~10年にわたる長期間の取引履歴が存在し、すでに完済されていることから、過払い金が発生している可能性が極めて高いと判断しました。
とくに、A社に関しては、Kさんご本人ではなく、連帯保証人である父・Mさんが10年間にわたり返済を継続し、最終的に完済したことが確認されました。そのため、Kさん単独ではA社の過払い金請求を行うことができない状況でした。
そこで、当事務所では、MさんをKさんと連名での手続き当事者に加え、正式に保証人としての過払い金返還請求を行う対応を取りました。
また、着手金については、取り戻せる過払い金の見込み額が十分であることから、ご本人のご負担を抑えるために、回収後の過払い金から報酬を差し引く形での精算とし、速やかに手続きを開始しました。
チェックポイント
- 完済後に現在取引がない場合でも、過払い金が発生していれば請求が可能
- 完済から10年を超えている場合は消滅時効が成立するため注意
- 過去に7年以上の継続した取引がある場合、過払い金が発生している可能性が高い(平成22年6月18日以前の借入れに限ります。)
- 保証人が支払った分についての過払い金は、主債務者は請求できず、実際に返済した保証人が請求者となる必要がある
- 保証人が債務整理に関わることで、信用情報(いわゆるブラックリスト)に影響が出る可能性がある
手続きの結果
| 債権者 | 依頼時の残金 | 取引年数 | 手続きの結果 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 引き直し後の残高 | 支払方法 | 月々の返済額 | |||
| 消費者金融A社 (保証人父) |
約0万円 | 10年 | 過払い金52万円 | - | - |
| 消費者金融B社 | 約0万円 | 10年 | 過払い金45万円 | - | - |
| 信販会社C社 | 約0万円 | 8年 | 過払い金43万円 | - | - |
| 合計 | 約0万円 | - | 合計 過払い金約140万円 | - | - |
今回のケースでは、主債務者であるKさんがA社に対して一度も返済を行っていなかったため、Kさん単独では債権者との間で過払い金の返還交渉を進めることができませんでした。
ただし、法的に認められた利率(利息制限法)で再計算を行うことは可能であり、当事務所にてA社へ取引履歴の開示請求を行い、引き直し計算を実施しました。
しかし、実際に返済を行っていたのは連帯保証人である父・Mさんであるため、和解交渉を行うにはMさんが手続に加わる必要がありました。
そこで、Mさんにも正式にご協力いただき、KさんとMさんの連名で過払い金返還請求を実施しました。
A社との交渉においては、争点もなく比較的スムーズに進行し、ご依頼者のご納得いただける金額(52万円)を回収することに成功しました。
結果
✓ 取り戻した過払い金の総額:52万円(保証人Mさんが完済したA社分)
✓ 債務の状況:他2社も完済済みのため、追加の借金返済は不要
✓ 最終結果:保証人である父の過払い金を回収し、主債務者Kさんの過払い金と併せて合計140万円を回収
保証人である父が完済した債務の過払い金52万円も回収し、合計140万円の過払い金を回収できた過払い金請求の実例です。
手続きの期間と費用
- 手続き期間:
- 受任からの取引履歴開示まで約2か月
和解まで合計約5か月
- 費用:
- 当事務所報酬 37万円(着手金を除く)
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